開成の運動会を訪れる前に知っておくといいことまとめ





御三家の一角を担う開成学園の運動会は、毎年、5月の第2日曜日と開催日が決まっており、多くの見物客でにぎわいます。

今回の記事では、開成の運動会が初めてという方にも既にご存知という方にも、改めてイベントの魅力を整理してお伝えしていきます!

開成運動会とは

開成運動会とは、今年で創立148年を迎える開成学園の中でも最も大きな行事です。前述の通り毎年5月の第2日曜日に開催されており、2019年度は5月12日(日)が開催予定日となっています。

多くの競技が激しい身体接触を伴うことを特徴としており、運動会の時期になると多くのメディアから取材を受けます。日本のメディアはもちろんですが近年では海外からも注目を浴びているようで、2018年にはニューヨーク・タイムズ英語版でも‘Japan’s Wildest Game’(日本の最も勇猛な競技)として取り上げられ、開成関係者のFacebookグループでは大いに盛り上がりました。

ちなみに、体育祭ではなく「運動会」と表現することにご注意ください。

特徴① 生徒の自主運営

開成運動会の大きな特徴の1つに「生徒の自主運営」があります。運動会準備委員会、運動会審議会、運動会審判団、運動会記録委員会という4つの中核組織のメンバーを中心に「運動会が終わった次の日には次年度の運動会の準備が始まる」と言われるほどの計画性と情熱で1年かけて準備が進められます。

開成学園側も生徒側の自主的な活動姿勢には非常に協力的です。もちろん、怪我対策や安全確保、業者とのやり取り、資材準備といった点でどうしても大人の力が必要になるためそういった点での支援体制は整えますが、それでも運営は基本的に生徒側に一任されます。東大合格No.1の開成は運動会で生徒を育てるという記事にもある通り、自身も開成出身である柳沢校長も生徒が自らの力で運動会をやり遂げることの教育的効果を語っています。

特徴② 中高6学年の約2100名の生徒が8チームに分かれる

開成運動会の特徴の2つ目として「中高6学年の約2100名の生徒が8チームに分かれる」ことがあります。中学校は1学年300名7クラス、高校では新しく100名を受け入れて1学年400名8クラスとなるため、開成学園内には全部で約2100名の生徒がいることになります(開成内スラングで中学入学組を「旧高」(きゅうこう)、高校入学組を「新高」(しんこう)と呼びます。特に対立関係は無いはずです)。

また、運動会ではチームを色別に8つに分けます。紫、白、青、緑、橙、
黄、 赤、黒の8色です
。高校は1学年8クラスなのでクラスごとにチームが作られる一方で、中学は7クラスなので各クラスの中で8色に分かれることになります。

高校3年生が指導学年となり、下級生とともに運動会での勝利を目指して4月から5月第2日曜日までの約1ヶ月間をともに過ごします。

Togetterより引用。左上から紫、白、青、緑、橙、黄、赤、黒と各テーマカラーに沿って「アーチ」という大きな立て看板イラストを作成して運動会当日に華を添える

特徴③ 学年ごとに実施競技が決まっている

開成運動会の特徴の3つ目として「学年ごとに実施競技が決まっている」ことがあります。運動会ではリレーなど一般的な競技とは別に学年別の競技があらかじめ決められています。ここでは簡単に競技の見どころを説明します。

中学1年 馬上鉢巻取り(ばじょうはちまきとり)

開成に入学したての中学1年生は「馬上鉢巻取り」(通称:ばはち)を行います。4人一組で騎馬を組み、載せている者同士が互いに額に巻く「鉢巻」を取りある競技です。ボートレース応援に続く開成に入学してからのビッグイベントのため非常に士気が高いです。

中学2年 綱取り(つなとり)

中学2年生になると「綱取り」という一風変わった競技になります。その名前の通りフィールド中央に並べられた複数の「綱」を互いの陣地にいかに多く「取って」来れるかを競う競技です。一本の大きな綱を引き合う「綱引き」とよく勘違いされますがあくまで綱「取り」であることに留意ください(往々にして綱引きのような状況に陥ることはございます)。

中学3年 俵取り(たわらとり)

中学3年生になると「俵取り」という更に一風変わった競技になります。競技のフォーマットとしては中学2年の綱取りと概ね一緒であり、中央に並べられた複数の「俵」をいかに多く自陣まで「取って」来れるかを競います。ただ、決定的に違う点として「綱は軽いが、俵は土がびっしり詰まっているため非常に重い」ことがあります。この俵は持ち上げることはおろか、一人で転がすことですら一苦労です。このように重量のある俵を転がし合って自陣まで持っていくという競技性のため、はたから見ると全体的に躍動感が無く、かなり地味であることが特徴です。しかし、運動会プログラム的には運動会の最初を飾る競技のため、ここで好成績を出すことがチーム全体の士気を左右する重要な競技です。

高校1年 騎馬戦(きばせん)

高校1年は「騎馬戦」です。これは恐らく一般の読者の方には一番なじみのある競技のはずです。4人か5人で1つの騎馬を組んで争います。騎馬を組むという点では中学1年の「馬上鉢巻取り」と共通しますが、競技としては完全に別物になります。まずは、 自身の騎馬と対峙する相手騎馬との力量差を正確に測ります。自身が勝っているもしくは互角と見れば真っ向勝負し、劣っていると見れば勝負と見せかけてベッド(落馬を防ぐための戦術)。目の前の相手との強制戦闘が避けられない「馬上鉢巻取り」と違い、個々の戦術・オペレーションの自由度が高まります

高2、3年 棒倒し(ぼうたおし)

高校2,3年生はいよいよ開成の一番名物の「棒倒し」です。先述したニューヨーク・タイムズでも取り上げられたのがこの競技です。各チームは人員を完全に2つに分けます。「相手の棒を倒す」攻撃側と「自分の棒を守る」守備側です。攻撃側は、守備側がびっしりと立てた「棒」に飛びつき必死に「倒そう」とし、守備側はそれを防ごうと懸命に守ります。開成のグラウンドを目一杯に使って競技が行われ、敵味方が完全に入り乱れて各所で激しい攻防が行われるため、試合を1回見て全貌を理解できる人間はいないでしょう。そういったカオスな状況から攻撃側が棒に飛び乗るたびに歓声がわきます。応援する生徒ももちろんですが観客のボルテージも最高潮に達し、会場が興奮の渦に包まれます。百聞は一見にしかずですので、このエキサイティングさは是非とも現地で味わってください。

チェックしておきたい情報源リスト!!

簡単にですが開成の運動会を紹介いたしました。長い歴史を誇る伝統行事ですので1記事ではその魅力を伝えきることは到底できません。生徒の自主的な運営により開成の生徒が一丸となるこの素晴らしいイベントに、是非とも足を運んでみてください。

以下に本記事を執筆する際に参考にした情報、読者の皆さまもフォローしておいたほうが良いと思われる便利情報などをリストアップしました。参考にしてくださると幸いです。

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