先日、豊島岡女子高等学校が高校募集を停止すると発表し、
ネット上では大きな反響を呼びました。
確かに、学校のHPを確認すると、令和4年(2022)年度より募集停止すると発表されています。
サイト上には中学入試内容についての変更は現在のところありませんが、高校入試が無くなると、高校募集90名分の学費分が無くなってしまいますので、中学入試の人数を増やす可能性はあると思います。
もしそのままであれば、従来の90名分の教員と教室のリソースが生徒に投入されることになりますので、一層教育は充実し、中学入試において、更に人気が高まることが想定されます。
豊島岡女子学園ってどんな学校?
豊島岡女子学園は「としまがおかじょし」と読み、
近年は大きく進学実績を伸ばしていることで評価を高めている学校の1つです。
数十年前は東大合格者は殆どいませんでしたが、
2016年には41人と過去最高の進学実績を叩き出し、
その年の東大合格数で女子校では桜蔭に次ぐ2位の記録でした。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO10068240Z21C16A1000001/
その後も、2017年は21人、2018年は21人、2019年には29人の東大合格者を輩出するなど、好調な合格実績を残し続けています。
中学受験の偏差値も70前後と、都内の中学受験のある女子校の中でも最も難しい学校の1つです。
特徴としてよく知られるのが、「運針」と呼ばれる独自の取組です。
毎朝、授業がスタートする前の5分間だけ、裁縫をする時間があります。
これは1892年に女子裁縫学校として開校した伝統ある同校だからこそある取組です。取組の意図としては、伝統の継承だけでなく、精神を統一し、集中力を高めることがあるそうです。
スマホが普及し、幼少期からスマホを持つことが当たり前になっている現代においては、集中力を高める手法として、過去最も意義が出ているかもしれませんね。
都内周辺の女子校で、まだ高校募集のある学校は?
さて、豊島岡女子が高校募集停止ということで、都内周辺(東京、神奈川)の中学入試のある女子校のうち、偏差値が50以上の学校について、高校募集のある無しについて調べてみました。
こうして調べてみると、都内周辺で高校募集のある女子高校は非常に少ないことがわかります。
高校受験で女子校に進みたいと考えている、学力のある女子であれば、選択肢は慶應女子か御茶ノ水女子の2校程度しか選択肢がありません。
更に、御茶ノ水女子は保護者との同居を条件にしているので、地方からの受験は難しいそうです。
こういった高校募集停止の背景には、学業面では中学から入った生徒たちに早急にキャッチアップ出来る人は多くはないということに加え、「高校入試で”女子校に”入りたい!」といったニーズがそもそも少ない上、独特の文化を育んでいることが多い女子校において、その学校の雰囲気や友達に馴染めない人も出てしまう(結果としてそのケアに教員のリソースが必要)ことも大きいと思います。
近年は都立高校の躍進も目立ち、単純に東大などの有名校に進学であれば、学費も安く男女共学な都立高校への進学が良い選択肢となってきています。
今後も、高校募集の学校にとってのメリットが薄くなれば、高校募集を停止する学校も続く可能性がありますね。
まだ高校募集は続く?次に高校募集の噂のある学校は?
完全なる女子校ではありませんが、
一部界隈の噂によると、渋谷教育学園幕張(渋幕)も高校募集を停止するという可能性があるそうです。
※渋谷教育学園渋谷(渋渋)は従来から高校募集は行っていない。
渋幕は学力のある女子生徒の受け皿になっていたために、募集停止は非常に残念です。
続報または学校側からの正式発表を待ちたいところですね。
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この記事を書いたライター
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