“出題ミス”に受験生はどう対応するべきか?
2017年に、有名国立大学である大阪大学と京都大学の入試においてミスが起こり、話題になりました。これらの大学以外にも入試での学校側のミスは起こっており、しばしば話題になっています。
それに対し、中学入試でのミスというものは大々的に取り上げることが少ない為、中学入試は大丈夫だろう、と思っている人もいます。
しかし、ミスは大学に限った話ではありません。
開成、麻布と並び、御三家と呼ばれる中学や、多くの東大合格者を輩出している名門中学などでも、いわゆる「名門校」でも出題ミスは起こっています。
どんな年齢で、どんな学校を受験するにしてもミスは起こる可能性があると言えるでしょう。
入試におけるミスは、配布、回収でのミスや、合否判定でのミス、採点ミス…などなど、細かく分類すれば数えられない程あります。
これらのミスの中で自分で対応することができるものはほとんどありませんが、“出題ミス”は、意識を持って試験に取り組むことが対策の1つになり得ます。
そこで、この記事では出題ミスについて詳しく紹介していきます。
出題ミスとは?
出題ミスと一言で言っても、実際には様々なバリエーションがあります。
・正しいもの1つを選ぶ問題で解答がない、もしくは複数ある
・記述の解答欄に不備があり、それによって問題の捉え方が大きく変わってくる
・問題の根幹となる部分が間違っている
1つ目の出題ミスはその問題で完結していますが、2つ目、3つ目の出題ミスは後続の問題にも響く為、受験者の合格に大きく関わってきます。
出題ミスは、直面した時に即座に対策ができるものではありません。それでありながら起こりやすいので、非常にやっかいだと言えるでしょう。
出題ミスの扱いはどうなるの?
出題ミスが起きた時、その問題の判定はどうなるのでしょうか。
結論を先に述べると、「全員正解扱い」です。
なぜなら、受験者によって出題ミスの捉え方が違ってくるからです。出題ミスだろうと思いながらも問題の設定に沿って答える人、出題ミスに気付いた為正しい問題を類推して答える人、出題ミスだとわかったらすぐに飛ばす人など、対応にはそれぞれ差があります。
これらの対応に正解はありません。
学校側はこれらの受験者を”平等”に扱う為に、全員の解答を正解扱いにしているのです。
出題ミスは”平等”ではない!
学校側は受験者を”平等”に扱う為に全員正解扱いにしていますが、本当に平等であり、合否に一切の関係がないと言えるのでしょうか。
受験者の中にはこんな例もあるでしょう。
・出題ミスのあった問題を長時間考えてしまった為、他の問題に充分な時間をかけることができなかった
・出題ミスなのか、自分の記憶違いなのかが分からず、試験中ずっとモヤモヤしていた
受験はメンタル勝負でもあります。
どうしても解くことのできない問題と当たってしまったらその問題が正解扱いになったとしても、他の問題に多大な影響を及ぼすこともあります。
全員正解扱いにしても、合否が”平等”に判定できるはずがありません。
問題を解く時に意識するべきこと
誰にでも出題ミスと当たる可能性はあります。しかし、解けないからといって出題ミスと決め付けるわけにもいきません。
出題ミスである可能性は限りなく低いので、まずはしっかりと考えることが大事です。残りの問題に影響がない程度に問題の見直し、解き直しをしてみましょう。
それでもわからない問題は、諦めましょう。
出題ミスの可能性もありますし、もしそうでなかったとしても、わからない問題に時間をかけるのは試験においては無駄です。他の問題を解き、少しでも点を取りましょう。
まとめ
少し考えてわからない問題をじっくり、粘り強く考えることで解く、というのは学力の向上に繋がります。しかし、受験では志望校に合格することが最も重要です。
合格を目指す上では、見直し、解き直しをしてもわからない問題は諦めるのが一番効率的です。
1つのわからない問題を解こうとするせいで、残りの解ける問題を失点してしまうのは本末転倒です。1点1点を大切にして受験に取り組みましょう。
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この記事を書いたライター
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