「親ってどんな風に子供に接すればいいんですか」
「子供の好きなことはどこまでやらせるべきですか」
保護者の受験生との接し方は、文化祭で私たち開成生が最も聞かれることです。
ここでは、そうした受験をする上で大きな課題となる親御さんの悩みを解消していきます。
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Q1. 親は子供にどう接すればいいの?
A1. あくまで子供主体で、保護者は支えてあげましょう
まず何をするにしても知っておいて欲しいのは、お子さんはまだ小さな子供であるということです。
「そんなの当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、これは忘れてしまいがちです。
高校生や中学生にすら厳しい受験、そのプレッシャーやストレスに耐えられるほど小学生は強い心を持っていません。
逃げたくなることもありますが、しかし本来小学生とはそういうものです。それに耐えられるようにはできていません。
だからこそ、言う通りにしないから、思ったように動かないからといってすぐに怒らないであげてください。ますますプレッシャーをかけてしまうことになります。
保護者は、あくまで受験生本人の気持ちを支えるようにしましょう。
Q2. 趣味・習い事はどうする?
A2. 強制はしないけど何かやってるとGOOD!
都内の名門校を代表する開成や筑駒には、趣味に生きる人が多くいます。
趣味があるから受験勉強のストレスに打ち勝てたのか、打ち勝つために趣味を持ったのか、それは分かりませんが、ともかくストレスの捌け口として、あるいは入学後も生活を豊かにするため、趣味は持っているに越したことはありません。
趣味にオープンな進学校、特に全校2100人も生徒がいる開成などでは、共通の趣味を持つ人と出会い、共に楽しむことができます。
開成祭ではそうした同人的な趣味人の集まりが企画展示などを行っていることが多くあります。
しかし、最初に書いた通り、習い事が無駄なストレスになってしまっては意味がありません。あくまで本人の意思に沿ってあげましょう。
Q3. 高校入試の方が大変じゃない?
A3. どっちもどっちの難しさ
開成は中学入試で50人6クラスの計300人、高校入試で50人2クラスの計100人を毎年とります。人数だけで見れば中学入試の方が入りやすそうですが、どちらも倍率は3倍前後でほぼ同じです。
また、入試にはそれぞれ特色があります。
まず、中学入試は算数、国語、理科、社会の四教科なのに対し高校入試では数学、国語、英語、理科、社会の五教科です。
中学入試は、たしかに教科数は少ないです。しかし、一般的に中学入試の理社は、高校入試で求められるものとは比べ物にならないほど膨大な知識が必要になります。
一方で高校入試では算数でなく数学が教科に入ります。問題を解く手段は増え、それを活用するのに必要な習熟度は高くなります。また、新たに一科目、英語が増え、速読や知識など必要な能力を得ることが負担になります。
小学生と中学生を比較した時、中学入試と高校入試では求められるものに差が出ます。(成長段階で、時期的に、小学生は記憶力、中学生は思考力が優れているからなのでしょうか?)内部生のなかにも、「中学入試の方が難しい」と言っている生徒もいれば、「高校入試の方が難しい」と言っている生徒もおり、人によって意見が分かれます。どちらの方が難しいかは一概には言えないでしょう。
Q.4 高校入試組は入学後に苦労する?
A4. 負担はそこまで大きいわけではありません
中高一貫校にはつきもののカリキュラム問題。開成の場合、高一では中学入試組(旧高)と高校入試組(新高)は別クラスですが、高二からは合流して選択科目別のクラスになります。
そのため、旧高が中学三年で先取りした分に新高は一年で追いつかなければいけません。しかし、中学と高校で同様の範囲について授業を行う(新高にとっては初単元だが旧高にとっては復習になる)こともあり、他の併設混合型中高一貫校と比べれば進度は遅い方で、補習授業や7限の追加で無理なく追いつけます。
また、男子校特有の雰囲気に慣れることができるかという不安や旧高と新高の間に溝があるのではないかという話も聞きますが、そういった心配は不要です。
カリキュラムの上でもそうですが、学校生活においても基本的には「旧高の三年間を新高は一年間に圧縮してリプレイする」というくらいにすぐに馴染みます。新高と旧高でクラスが分かれている一年目でも委員会や部活によって知り合いをつくることができ、執行部になる生徒もいます。
新高はさすがに高校生なので入学時の中一ほど暴れまわることはありませんが、男子校の校風にすぐに慣れることができるでしょう。
勉強の仕方などについてまとめた後編もお見逃しなく!
この記事を書いたライター
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